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7.01

『青春の蹉跌』

時間の都合でどうせ一本しか見られへんしせっかく水曜やしで他のにしようかとも思ったけれどやっぱり結局シネマヴェーラさん「神代辰巳レトロスペクティブ」に行ってしまったとさ。どこかの学生さんなのか若い女性客が多めでよろし。
本日は『青春の蹉跌』(74年)。なんか、ショーケンが大学生の家庭教師で桃井かおりが女子高生の教え子って設定だけでしみじみ昭和ってすごい時代だったんだなと思ってしまった。そんなふたりの初体験シーンが妙に初々しいのがなんとも。身勝手な青年と世間知らずの少女のなんでもないお話がえらい切なくてすごく良かったす。途中で挟まれるショーケンのローラースケートとか桃井かおりの自転車とか全然意味わからんけど公開当時は一般的なヒット作だったってのに驚き。現在じゃセックスシーン以外にも女を妊娠させた男が有無を言わさず堕ろさせるって設定の時点で駄目そう。アホらし。
で、もちろん「エンヤートット」にも心打たれたけど途中で突然出てくる「プカプカ」にもやられた。ふたりがただひたすら雪山を歩くシーンはまだ冷静でいられたけど、あの転がり落ちていくところ、最近見たどのアクション映画よりもドキドキハラハラした。普通に死ぬでしょうよあれ。あそこで乳を出す桃井かおりもだいぶ衝撃でした。そしてやっぱり芹明香、ちょい役でしかも役名は「シンナーの女」だけど今日もやっぱり泣かせてくれた。監督さんようわかってはる。

たった今みんな大好き柳恵誌郎さんの解説を聞いてて気づいたけど、テニスは映画以上に「切り返しのショット」という言葉を使う。