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7.08

『愛を読むひと』

ちと寝不足だったため映画館に向かう途中で既に超おネム、これは絶対途中で寝てしまうなと思いながらの鑑賞だったのに予想以上に夢中になって無事完走できてしまったスティーヴン・ダルドリー監督『愛を読むひと』 。原作の「朗読者」、えらくブームになってたことはなんとなく覚えてるけど未読。内容に関しても全く知らず。邦題はダサいと思う。
映画開始5分後には主演の男女が全裸になってたため(ここの流れが大変良く一気に見る気になった)、15歳の青年と38歳女のラブストーリーで進んでいくのかと思ったらお話はどろどろと大戦後のドイツナチスを巡る裁判沙汰になっていきそのままかなり救いのないラストを迎え終わっていったのであった。それに絡むちょっとしたミステリーと壮大なロマンスが中々悪くなく後半の朗読シーンにはまんまと涙したり。相変わらず芝居自体は好きになれないが惜しみなく裸になったりひとり老けメイクで頑張りまくってたケイト・ウィンスレットも確かにアカデミー賞は妥当かと。芝居よりも彼女の身体自体が年齢差恋愛の切なさを表現してて、泣けた。最後のユダヤ人女性の顔の迫力も良かった。15歳の坊やも確かに萌えざるを得ない可愛さであった。
それでもやっぱり、ドイツを舞台にしたナチスを巡る映画が何故イギリス人監督とアメリカ人女優によって全篇英語で作られているのかという疑問は残る。好きだった人がSSに加担していたと言う事実を知って苦悩する主人公、大層な問題を扱ってるけどでも英米人にやられてもなあと興ざめしなくもない。