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7.15

『ディア・ドクター』

こーも暑いと街に出るパワーが出ないので会社帰りに映画館に逃げ込むように近所でやってた西川美和監督最新作『ディア・ドクター』を見てみた。予告がひとつ(しかも『しんぼる』)だけだったのが大変よろしい。
医者がひとりしかいない田舎の村を舞台に、監督が書いた原作は直木賞候補にもなったらしい物語は確かに上手いお話として進んでいくのだけれど、映画全体があまりにもお話を進めるためだけに機能してるように見えてしまって途中で退屈してしまった。丁寧とも言えるんだろうけど、説明的にいちいち映し過ぎな気が。
この展開の仕方だと、中途半端な瑛太の存在がほんとにただのロハスかぶれの馬鹿な若者にしか見えない、いっそ全体を瑛太目線で語って伏線的な釣瓶の心理的葛藤なんて描かず本当に最後までどんな人間かわかりませんでしたって話の方が面白いはずだと珍しく脳内プロットを練り直したりしてみました。いかがでしょ。
八千草薫と井川遥の母娘は美しさも含め素晴らしかった。あの肌と二の腕がもう。 私の女主治医は浜口京子似でしたけど。主演は、まあ釣瓶で良かったか。田舎の景色を撮るのは木村祐一の方が上手いんじゃないかしらんと思ってしまった。