7.19
『私は猫ストーカー』
我ながら「人生丸ごと大型連休」って中々冴えたキャッチコピーやななんてことを考えながら日が暮れるのを待って、新宿に鈴木卓爾監督『私は猫ストーカー』 を見に行ってみた。小さい劇場とはいえ想像以上の客入り&お昼の回は立ち見だったそうで。人気らしい原作漫画は未読。
見ながら、なんか、ここまでバリバリの単館系日本映画を久しぶりに見る気がすると感じるような趣の作品でございました。別にそれが褒め言葉でもけなし言葉でもないし、ここまで猫たちが出て出て出まくる映画を簡単に否定できないというポイントを差し引いても、嫌いにはなれない品の良さ。途中たむらまさき撮影のにゃんこDVDみたいになってましたけど。さすがに猫目線カメラには笑ってしまった。
得体の知れない諏訪太郎とか猫仙人も面白いし、周りの雑音で聞き取れないセリフなんかも良かった。ヴィジュアルが生理的に苦手な星野真理のアップが少なかったのも良かった。久しぶりに見た宮崎将がえらく立派な青年になっててびっくりした。猫ストーカーになる心得も勉強になった。そして単純にこれだけの量の野良猫を撮りあげたことに軽く感動した。さすがにあの古本屋に若い女のバイトはふたりいらんやろとは思った。あと15分短ければもっと好きになったかもしれない。
観賞後はまんまと蓮実重臣の罠にハマって主題歌を口ずさんでしまい、そのまま酒ストーカーと化す。
我が家の御猫様は、本物のキャットハウスには見向きもしないのに貧乏くさい紙袋が最近のお気に入りで相変わらずの飼い主泣かせ。
背後のいいちこは気のせい。