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8.25

『精神』&傑力珍怪

なんとなくふざけた映画の後はなんとなく真面目そうなものをと想田和弘監督『精神』を見にイメージフォーラムさんへ。監督の前作『選挙』は未見。
岡山県にあるらしい古い日本家屋のような精神病院に通う患者さんや働く人たちの生活を撮ったドキュメンタリー、監督曰く「観察映画」ということで、ナレーションやテロップなどの説明的なものは一切なし診察室の中や職員さんたちのお金の話まで見せるという作りはワイズマン風味、しかし時々挟まれる監督と相手との会話が、なんでそんなことをカメラに向かって話せるのかと見てて不安になるほど激しい内容で、でも映ってる人たちはとても静かで、単純に、よくこんな人間の姿を映画にすることができたなあと深く感心。もちろんこの映画を見て色々感じ考えるものはあるものの患者とか健常者の違いなんてうんぬんという感覚に今更感動することはないけれど、ドキュメンタリー映画としてとても立派な作品だと感動しました。ものすごく寡黙に愛情深い山本医師が自分の主治医と被って嬉しかった。さっきHPを読んで病院が全面禁煙になったと知ってちょっと寂しかった。

観賞後劇場近くにできていた花畑牧場カフェにまんまと引っかかったりしながらいつのまにか手元に前売り券があったアップリンクさんでの「傑・力・珍・怪 映画祭」 にて大畑創監督『大拳銃』伊藤淳監督『魔眼』にいやなおゆき監督『人喰い山』間野ハヤト監督『地獄に落ちたシェイクスピア』を鑑賞&黒沢清監督のトークを拝聴。噂には聞いていたが紙芝居アニメの『人喰い山』、確かにすごかった。これには度肝抜かれました。他の3つでは、私の好きな歌と踊りとビッチとエロが溢れてた点で間野監督の勝ち(どれもとてもよくできた映画だと思いましたが)。若者に突っ込まれまくる黒沢監督のお話もおもしろうございました。