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9.11

『グッド・バッド・ウィアード』

朝のワイドショーで久しぶりに見たヨン様がほんとにただのロン毛のおばさんにしか見えなくて困ったのだが、午後見に行ったキム・ジウン監督『グッド・バッド・ウィアード』のイ・ビョンホンとパク・ドウォンはかっこよく(マッチョ過ぎる肉体にはちょっと引いたけど)、ソン・ガンホは相変わらずいい役者だったので一安心だったのでした。映画は、タイトルの『続・夕陽のガンマン』そのまんま、韓国人による韓国人のための西部劇。 監督のクレジットもdirectorではなくwestern。やや意味不明、でもなんか許せる。劇場内は韓流派のおばさま祭りだったがメインはソン・ガンホだった。
一枚の宝の地図を巡って物語があるようなないような、時代設定はどうやら日本占領下の韓国らしいがキャストの衣装や髪型はそんなことを完全無視、西部劇というよりただめちゃくちゃなだけな気もしなくもないが、今の韓国というかアジアで、あんな闇市のセットを作ったり荒涼とした砂漠に鉄道を走らせたりするその体力には無条件に拍手したくなった。ジャニーズと違ってイケメンがちゃんと馬を乗りこなすし。イーストウッドの役どころがやや弱過ぎるかとケチつけたくもなったけれど、終盤の、韓国人と中国人と日本人(白竜)が馬と車とバイクに乗ってダイナマイトやバズーカ砲をぶっ放しながら延々砂漠を駆けるシーンにはさすがに感動した。この無邪気さを確認するためだけにでも一見の価値ある映画だと思われます。撮影現場は恐ろしく大変そうなので間違っても巻き込まれたくないが。なんか、端役の役者の顔なんかも含め、ますます最近の韓国映画事情は日本とえらく距離がある気がしてきたぞよ。あと、久しぶりだったバルト9さんはやっぱり音響が素晴らしくてよろしかった。