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10.08

『カムイ外伝』

この映画を見る前の予習のために結構なお金を払って白土三平「カムイ伝全集」を購入したのに友人にあっさり「カムイ伝とカムイ外伝は全然別物だよ」と言われてしまったため(続編だと思ってたからまず「カムイ伝」から入ってみた)「カムイ伝」も読みかけのまんま崔洋一監督『カムイ外伝』を強風の中見に行ってしまったとさ。
で見た結果、私が原作を知らないからという理由では多分ないと思うんだけれど、真面目にカムイの映画化を望む人たちは決してそこに『マトリックス』も『パイレーツ・オブ・カリビアン』も求めてないよなあと。いくらなんでもなCG使いに興ざめしてしまいました。忍者の動きが滑らか過ぎてただの空を飛べるすごい人にしか見えなかった。そもそも、いくら外伝とは言えカムイの出自が非人だという説明がほとんどなされないもんだからカムイがただの無口な強い人でしかないし。中途半端な身分差を表現するくらいなら純粋な忍者映画にした方がえがったんじゃないでしょうか。もっと他のやり方は許されなかったんだろうか。まあ明らかに続編があるようなこれから過去に遡るような終わり方ではあったのでどんな思惑があるのかはわかりませんが(ほんの数分の、非人時代の回想シーンは良かった)。小雪が黒い馬に乗って現れるシーンと松ケンのふんどし姿にはちょっぴり興奮してしまいしたが。あと、大後寿々花ちゃんがやっぱり良かった。脚本がクドカンである意味はパンダ効果以外よくわかんなかった。