BLOG

11.30

『パイレーツ・ロック』

へそ曲がりな私はもちろん亀田選手に賭けて、無事勝った。ええ試合やった。一応ボクシングにはこだわり派の父は「歳の差」の一言で済ましてましたけど。

監督は誰か知らんけどフィリップ・シーモア・ホフマンやし音楽青春モノっぽいしでなんか私の好きそうな映画やなーと思ってかなり期待してリチャード・カーティス監督『パイレーツ・ロック』を見てみたんですがね、最終的にはああやっぱり英国の笑いというかユーモアのノリがほんとに不得手だと再確認しただけの結果に終わってしまったのでした(監督はTV版Mr.ビーンのスタッフっぽい)。
音楽放送の規制が厳しかった1960年代のイギリスでロック音楽だけを24時間流し続ける海賊ラジオ局(がある海賊船)を舞台にしたロックンロールは権力になんか負けないぜ的な物語なんですが、 135分と結構な長尺のうちほんま100分以上がラブ&ピース&フリーセックスを明るく楽しく描くことに終始してて、それもかなり恥ずかしゼミナールな方法で、一度もクスっとも笑えなくて、疲れた。まあ私が60年代の音楽や背景に無知なだけかもしれませんが。そんななのに最後の数十分で突然タイタニックばりの水没映画になり本気で生死を彷徨い出す無茶振りっぷりはちょっと面白かった。でもこのノリで誰か死ぬわけないしなあ。
米国から来た人気DJという役どころのフィリップさんは適当な酔っぱらいのおっさんって感じが素晴らしく、やっぱり良かった。一応主人公らしいトム・スターリッジという青年がたいそう美しく、良かった。敵役の役人(ケネス・ブラナー)が無駄にヒトラー風な意味がよくわかんなかった。