『Dr.パルナサスの鏡』
公開前から見たい見たいと思っていたのにいつのまにか上映終了間近になっていたテリー・ギリアム監督最新作『Dr.パルナサスの鏡』 を見にいそいそ新宿ピカへ。大嫌いなはずのこの劇場もいつのまにやらポイントが溜まっててタダ見。
って言う程実は熱心なギリアムファンではないのだけれど、久しぶりのオリジナル脚本で「物語が存在しない場所に世界は存在しない」と唱える博士を主人公にするなんて中々壮大なことやるなあと感心するも前半ちょっとテンポたるいなあと思いながら見ていたら、鏡の中に入った「想像の世界」になった途端とにかくやりたい放題に映画はぐんぐん進んでいってがんがん面白くなっていったのであった。すっごい可愛いの、悪趣味な世界が。で、想像の世界だからヒース・レジャーが突然ジョニー・デップやジュード・ロウに変わっていても大した疑問もなし。これはどこまで計算されたことなのかこの監督がほんとに呪われてるのかが微妙なところだとは思うけど、リミットオブコントロールでいいんじゃないでしょうか。おとぎ話を映像化したときのビジュアル的なイメージ(ブラックさ含め)がティム・バートンと一見似てるようで、最終的には現実世界に物語を還元するところが全然違うんだろうなあと思ったりした。博士と娘のなんでもないやりとりがなんか良かった。スーパーモデルとしてのリリー・コールには興味を持てなかったけどこういう使い方はだいぶ有りなんだなと感心した。 コリン・ファレルのダメ男ってのも初めて見たけど意外と良かった。ジョニー様のちょい役ぶりにはちょっと不完全燃焼、でもこの映画のギャラを全部ヒースの家族に寄付したジョニー様には完敗。
そうそうご報告、みなさまにご心配頂いたオザケンチケット問題、結果、過剰なくらい手に入りました。多分これで今年の運を使い果たしたけど十分でございます。ご協力ありがとうございました、ぺこり。