5.28
『パーマネント野ばら』
数日前から私の脳内メーカーは「現代アメリカ映画」というつぶやきでぱんっぱん、なはずなのに何故か日本映画を見に行ってしまう天の邪子(奇面組)。
原作漫画に思い入れがあり過ぎて、映画化なんてマジ許せねえしかもこの監督でなんて私の思いを汚すんじゃねえと見る前からぷりぷり怒って吉田大八監督『パーマネント野ばら』 を鑑賞したら、最終的にはぼろぼろ泣いてるんだから自分のピュアさが憎らしい。
いやこれはこの漫画の良さをそのまま映画にするなんて不可能だと気付き話の中心を完全に主人公の恋に絞った脚本が偉い。故に結構思いっきり原作とは違う(と言うか「ずっと好きはどこにもないから、私は毎日、小さな嘘をつく」という言葉を完全に意訳した)お話しになってるけど中途半端に西原世界の夢を壊されるよりかは全然良かった。この展開は展開で泣けたし。ただ見ながら、うーん吉田大八監督(何気に全作見てる…)にしては妙に頭の良さそうな画面やなと思っていたら、エンドロールでカメラマンが近藤龍人だと知った。うむ。
しかしまあ女たちが勢いよく落ちては立ち上がる、気持ちの良い映画でありました。私が勝手に夢想する監督に映画化してもらえればもっと面白かっただろうなーという思いは拭えないけど。
主演の菅野美穂の芝居はちょっと甘ったる過ぎたけど、小池栄子や池脇千鶴、周りのおばちゃんたちが良かった、って言うかそんなことより江口洋介。この江口のかっこよさはちょっとした事件だと思うんだけど、なんで誰も騒いでないの。私この江口がいい。これがいい。
夜、キャットストリートにてとりあえずiPadはクラッチバッグだ論に落ち着く。