BLOG

6.06

爆音その5

もちろん今週の日曜も真面目に昼から「スクール革命」を鑑賞した後(今あらゆる番組の中で一番面白いバラエティだと思うんだけど)、夜は爆音映画祭に向かい深作欣二監督『暴走パニック大激突』(76年)を鑑賞。
とにかく冒頭から、早い。ふたり組の銀行強盗が主人公、そいつらが名古屋神戸京都の銀行を制覇、という内容がタイトルが出るまでの1分で説明される。その後も、もっと強盗が活躍するのかと思いきや数分後には片割れ(小林稔侍)が事故で死にじゃあもう片方(渡瀬恒彦)が暴走するのかと思いきやストーリー上全然関係ない変態親父がねちねちしたりと脚本田中陽三はいずこへと思いたくなる無茶苦茶な展開に困惑しつつもこの時代の映画っぽい勢いとお色気にわくわくしつつもでもこれ特に爆音じゃなくてもいいんじゃないかしらんと甘いことを考えていた矢先、右翼の街宣車から流れる軍艦マーチが映画的にも爆音的にも大々的に流れ出した瞬間ちょっとこれってかなりすごいことじゃないかと考える暇を与えず映画は『デス・プルーフ』的いやそれ以上の展開に。とにかくラストの15分、主人公と川谷拓三演じる警官とストーリーにかなり無関係な大阪のおばちゃんややくざたちの車が入り乱れてカーレースどころの騒ぎじゃない暴走!パニック!!大激突!!!としか言い様のない、とにかく神懸かりな状況にただただ感動と大爆笑で胸がいっぱい。CGなんてない時代、役者(いやスタントマンか)とスタッフがここまで体と車を張ってこんなもの見せてくれたことに私は斜に構えることなんてできない。素晴らしい爆音体験でございました。タランティーノはこれを見たのかしらん。
で、個人的都合によりgojo的爆音映画祭は本日が最終日なのだが、今年もほんとーーに楽しかった。こんな祭りを催して下さったスタッフさんに多謝。見逃した作品がいっぱいあって悔しいけれど、とにかくは来年にも期待。

と、映画のおかげで幸せいっぱいな気持ちで深夜帰宅してみると自宅マンションの前に悪趣味な少女映画に出てきそうなぬいぐるみが転がっていて、本気でぞっとした。
IMG_0556.JPG