『ローラーガールズ・ダイアリーズ』
ちゃうちゃうポーランド映画なんか見てる場合ちゃうと急いでドリュー・バリモア初監督作品『ローラーガールズ・ダイアリーズ』 、の前に鷹の爪。
ダンプ松本風女子プロ選手みたいなビッチたちが体を張りまくって闘うローラゲームというスポーツは今回初めて知ったのだけれど(ルールは劇中で丁寧に説明されます)、田舎の女子高生が本当に自分がやりたいことを見つけて成長していく物語、もちろん騒がしいパーティーを抜け出してイケメンバンドマンとの淡い恋、深夜のプールでデート(初セックスが水中なのは予想外やったけど)、親友と車の中でエアギター、まさかのパイ投げ、とうーんまさに完璧なアメリカ映画と安心しかけた時、あれなんかおかしいぞと気付いた。この映画、何か問題が起こっても確実に3分後には解決されます。そもそも主人公がローラーゲームにハマる理由やいつのまにかスター選手になってることに大した説明がないし、両親や親友や恋人とそれなりにもめるけど100%想像通りのカタチでまるく収まる、映画の『インビクタス』化。まさか無自覚にこんな変なことしてるわけはないだろうし一体なんだこれはとちょっと混乱したが、自身の青春時代をジャンキーに過ごしたドリュー姐さんは思春期の自意識丸出しなうじうじした内面なんかに興味がなく、とりあえず女の子は幸せになれ!というメッセージを発しているのかと受け止めてみた。なので結果的にはとてもいい映画なのでした。
なので、女優たちが体当たりでプレイしている試合のシーンは興奮したし、敵役の一番のワルがジュリエット・ルイス姐さんってだけでなんか泣けるし、主演のエレン・ペイジが相変わらず相方そっくりでそれだけでなんか泣けるし、チームメイトにはゾーイ・ベル姐さん(目尻の皺がたまらん)だし、男性コーチの扱いも上手いし、とにかくビッチたちがビッチに騒いでいる姿を見ているだけで楽しいし、それだけで十分な映画。おすすめ。