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7.13

『バード☆シット』

DVDを見ない私はニューシネマとかその辺の映画がすっぽり抜け落ちておりまして、故にこういう企画は大変ありがたいことでありまして、新宿武蔵野館さんで上映中のロバート・アルトマン監督作品『バード☆シット』(70年)を今回初めて見たら、めちゃくちゃ面白かった。39年ぶりの公開に多謝。
始まって数分で、白髪ロン毛のおじいちゃんが車椅子に乗って高速道路を疾走したり(偶然だろうけど劇場に車椅子に乗った外国人のおじちゃん客がいてて、あらゆる意味で笑えてしゃあなかった)頭のおかしなおばさんがカラスのことを「ニガーバード!」と罵ったりしただけでもう満足ってくらい楽しかったのに、 その後も映画の中には鳥博士の講義や鳥の糞殺人事件やトレンチコートの美女(中は裸、背中には羽の跡)と青年の謎のやりとりや少女のオナニーやと色んなものが鳥の様に自由に飛び回って。線路を走るカーレースとか、めちゃくちゃ大変そうなことやってるのにどっかで本気でふざけてる感じが凄い。でも終盤、空を飛ぶことを夢見る童貞顔(チラシ引用)の青年が鳥かごから飛び出そうとする姿には本気で心を打たれ、そのまま自分の羽で飛んでいく姿は涙なしでは見れず。ピアノ線丸見えやったけど泣けた。レーサー娘のつけまつ毛が素敵だった。音楽もかっこよかった。うーん三年前のPFFで諸々見逃したことが今更悔やまれるー。