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9.24

『ハナミズキ』

旅行疲れやこの寒暖差や台風による低気圧で身体はガタボロ、ラテン祭りもポルトガル映画も行き逃しまくりで傷ついた心をガッキーの笑顔に癒してもらおうと土井裕泰監督『ハナミズキ』 を見に行ってしまった私が馬鹿なことはわかってる。
ど田舎の若者がくっついたり離れたりくっついたり、一体誰が何を伝えたくてこの映画を作ってるのか、何ひとつ受け取るもののない茶番劇。で最終的には世間の荒波に負けて地元に戻ってくる負け犬たちの物語。ニューヨークロケはほんまタチの悪い無駄遣い。物語が動くきっかけとなる事件の起こるタイミングが全て唐突過ぎて今までの脚本の流れとかなんだった?と椅子からずり落ちる(WOWOWで見た『涙そうそう』もそんな映画だったような気が)。
と、この程度の怒りは想定の範囲内だったのだが、さすがに、難病の次はテロと戦争まで使ってでも人を殺して客を泣かすという悪質さは想像してなくて、びっくりした。作ってる人たち本当にくるくるぱーなんだなあと悲しい気分で見てたら、ヒロイン(早稲田出身の設定)が友だちの結婚式に純白のワンピースという衣装で出席、笑えなかった。私のガッキーとNYの無駄遣い反対。
それでも終映後の女子トイレではすすり泣きの音が響いてて。私もここで泣けたらもっと楽な人生を過ごせたのかも知れないとぼんやり思った。