10.26
『刑事ベラミー』
それはそれは親切な御方のご好意により只今絶賛開催中らしい東京国際映画祭にて今年九月に亡くなったクロード・シャブロル監督の遺作『刑事ベラミー』を拝見する機会を与えて頂く。謝謝。
不勉強なあたしは実はシャブロル監督の映画を片手で足りる程しか見たことがなくなので今までの作品と比較してああだこうだとは言えないのですが、今回もやっぱりオリヴェイラさん同様、おじいちゃんって狂ってるなあと本気で感心しながら笑える、凄い映画であった。遺作で冒頭シーンがお墓ってのがまずおかしいし。
なんかやたらと有名らしい刑事ベラミーさんがある保険金殺人を解決していくミステリーに見えて実はその謎の全てがぺらぺら喋られる会話の中で解かれていって、ちょっとやり過ぎじゃないのってくらい強引に人間関係が繋がって、ちょっとそれどうなのってくらいベラミーさんがエロくって、でも最終的にはじーんとしてしまうような大人な映画でありました。主演のジェラール・ドパルデューのお腹周りが半端なく、この人ほんまに途中で心臓疾患とかで倒れんじゃないかと無駄にハラハラしてしまうサスペンスも有り。すっごい面白かったけど中々の地味具合でもあるので一般公開されるのは難しいのかなあ。でももしされた際には是非。
観賞後外に出たらすっかり冬の空気でびっくりした。秋ってあったっけ?