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1.14

『まほろ駅前多田便利軒』

親切な御方から試写状を頂いたので、4月23日(土)より全国ロードショーの大森立嗣監督最新作『まほろ駅前多田便利軒』を一足先に拝見させて頂く。多謝。
東京近郊の地方都市で便利屋を営む真面目な主人公とそこに突然転がり込んで来た中学時代の同級生の物語、という三浦しをんの原作小説は昨日とは打って変わって最近読んだばかりなので記憶に新しく、これまた昨日とは違って原作をその重さも軽さも奇をてらわずに一年の流れとして無理なく映画にしているところに大変感心致しました。面白かったです(最終的には結構ヘビーな話だったりするんだけど)。監督の前作『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』についてはちょっぴりボロカス言ってしまったけど、今回は普通に好き。よかったよかった。
主演の瑛太と松田龍平が、そんなもん見る前からかっこいいことは重々承知していたけれど、ほとんど出ずっぱりのふたりが本当に良くてびっくり。アラサー男たちのホモソーシャルでもマッチョでもない微妙なやりとりに対して萌えでも胸キュンでもない微妙な感情になったのは同年代だからかしらん(と思って今調べたら思いっきりふたりとも年下でしたけど…。それでもケンタとジュンは私には若過ぎたのかな… )。夜のバス停でふたりが出会うシーンからよかった。龍平はこの笑顔のままいつかテロでも起こすんじゃないかとハラハラした。セリフに詰まりながらも自分の過去を語る瑛太の姿に泣きかけた。渾身のギャグには笑った。まあ実際こんな便利屋がいたら用がなくても毎日仕事を依頼するだろうけど。
久しぶりに見た片岡礼子も今まで興味のなかった本上まなみもえらく綺麗(あんな見事な膝下だとは存じ上げませんでした)で、くるりの音楽も可愛くて、唯一文句を言うとすれば銭湯のシーン短過ぎってことでしょうか。美しい肉体をもうちょっと眺めてたかった。瑛太の顔が小さ過ぎて誰が隣にいても遠近感が狂うのはもはや誰の責任なのだろうか。