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1.19

『キックアス』

とにかく連日満席だとの噂を聞きでももう公開からだいぶ経ってるし落ち着いてるだろうとマシュー・ヴォーン監督『キックアス』 を見に行ってみたらそれでも9割以上の客入りでびっくり。
漫画オタクの冴えない男子高校生がバットマンやスパイダーマンみたいなヒーローに憧れ特殊能力があるわけでもないのに勝手に全身タイツ姿でキックアスというヒーローとして活躍しだす、馬鹿っぽい設定は面白かったし想像以上に複雑な脚本もなるほどねと思ったしニコラス刑事には何度も大笑いさせられた(娘に欲しいものを聞いた時の表情がたまらんかった)、のだけれど、どうも根が真面目なgojoさんは、いくら母親を殺した奴らへの復讐という大義名分があったとしても10歳やそこらの少女の手を汚してまで人を殺しまくって何の疑いもなくあーよかったねという展開に微妙に違和感が残った(あくまで現実世界に現れた一般人によるヒーローという設定なら普通警察に捕まるだろうによ)。ちょっとおふざけが過ぎる気が。タランティーノの映画でビッチが何をしようとそんなこと感じないのに、なんでやろ。だからってつまんなかったってわけじゃ全然ないし女の子のアクションはかっこよかったんですけど。117分はちょっと長いなとは思ったんですけど。
ただこの作品が実は数十億円単位のお金をかけた自主映画だという話を知り、どんな映画であれやっぱりアメリカ映画ってすごいなーと感動はしました。そして改めて私はアメリカ映画の中で十代の若者が車の中で音楽に合わせて暴れる姿に弱過ぎると痛感した。あれだけでちょっと泣けた。