3.26
『ファンタスティックMr.FOX』
映画復帰後第一作はなんとなくアメリカ映画がいいなあそれも楽しい気分になれそうなやつとをとウェス・アンダーソン監督『ファンタスティックMr.FOX』 を見に行ってみたら、大正解。動物の人形たちが喋って走って唄って踊る姿がもう可愛くて笑えて泣けて、ただでさえ手作り系アニメ大好きっ子の私のツボに入りまくり。一秒間24コマ撮りで総カット数125280ってちょっと本当に頭おかしいんじゃないかって気がしなくもないけど。
野生の本能で盗みを繰り返してしまうと言うお父さんキツネ、のわりには人間以上にかっこよくスーツを着こなしてばりばり二足歩行だったりラテン語を話したりする不思議というか勝手というかな世界での動物たちの飄々としたやりとりがたまらん。でもやっぱり最終的には真面目でファンタスティックな父と息子の物語だったけど。この人の映画を見る度、音楽や衣装や全体の色彩感覚が、もう先天的としか思えないセンスの良さにああ日本人って絶対アメリカ人に適わないだなとつくづく感じる。お母さんキツネのリンゴ柄ワンピースが普通に欲しかった。最後に光るのにはちょっと泣きそうになった。
ジョージ・クルーニーの渋い声も見終わるまで気付けなかったビル・マーレイの声も良かったし震災後の今この作品にお客さんもかなり入っていたうえ結構笑いも起こっていてああやっぱり映画っていいですねと感動したんだけど久しぶりに行ったシネスイッチ銀座さん、いっくらなんでもこれは映画を上映するってわりには音量が小さ過ぎる。節電なのか自粛なのかわからないけどさすがにこれはちょっとと思ってしまいました。
帰り道、ほとんどネオンの消えた銀座の夜ってのもなんか不思議な感じだった。すぐ慣れるんだろうけど。