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3.30

『トゥルー・グリット』

特に興味が有るわけでもないのに気付いたら監督作のほとんどを見てしまっている(って毎回言ってる)コーエン兄弟の最新作だというのでとりあえずチェックしとくかと『トゥルー・グリット』 を見に行ってみたら、これが想像以上の面白さで驚いたのでした。こんなばりばりのアメリカ映画の隣で『ランウェイ☆ビート』(3D)を公開してる国を憂いた。
14歳の少女が父を殺された仇討ちにアル中の凄腕保安官を無理矢理雇って復讐の旅に出る西部劇、既によく聞いたことのある物語だし特にものすごいことが起こってるわけでもないのに最後には泣きそうになってしまった(でも実際には涙は出なかったところがコーエン兄弟っぽいなとも思ったけど)。熊のかぶり物とかパンの撃ち合いとか、すごい面白かったけど今まではそれだけだった気がするのにいつのまにこんな。「ここで待つ」のくだりが妙にツボに入った。
前半ぺらぺらと生意気に喋りまくる小娘と後半ぐだぐだとどうしようもないことを喋り続けるおっさんの話の内容は実にくだらなく肝心なことはほとんど言ってないはずだし次々に現れては死んでいく悪者たちが一体どこから来た誰なのか全然わからないんだけど片腕をなくした娘は確実に立派な大人の女性になるのだ、ってことは冒頭のナレーションであっさり説明されてるんだけど。
大胆に川を渡る姿もアカデミー賞のドレスも素敵だったヘイリー・スタインフェルドちゃんも今回もさすがの影の消しっぷりだったマット・デイモンも非常に良かったけれど、私、ジェフ・ブリッジスが好き。本気で余裕で付き合えるんですけどと下心むんむんで詳細を調べてみたら父親と同じ歳で妙に凹んだ。