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4.11

『ブンミおじさんの森』

なんでか今までタイミングが合わず今回が初体験となるアピチャッポン・ウィーラセタクン監督作品『ブンミおじさんの森』 を見に行ったら途中で大きな余震が起き一度上映がストップするというハプニングに見舞われるもまあそんなことも普通に起こるよねとあっさり受け止めずにはいられないほど映画の中は不思議でスリリングでやんちゃな世界で、それは大変美しく、今この映画を見れて良かったなと思えました。タイの宗教観とか死生観とか全然知らないんだけど、こんなにも生きていることと死んでいることが同じ場所にある映画を初めて見た気がする。ブンミさんの森、かなり自由。楽しそうで行ってみたい。
冒頭、目と耳を全開にしないと感じられない暗闇の中で疾走する牛さんの渾身の演技が既に感動的で、 映画の間中常にどこかから聞こえてくる虫の声が泣き声みたいに変わるとき、まさかの森に感情移入で動揺してしまった。
撮影自体にあまりお金がかかってなさそうなのに安っぽさとは無縁、それだけでタイってすごいなと単純に感心、クレジットがわざわざ音響設定になってることが大いに納得な程とにかく音、もう一度見直して樋口泰人さんのトークを聞きに行こうか悩み中。
それにしても、演じた役者さんもこんなえげつないエロナマズでパルムドールとはびっくりしただろうなあ。笑った。