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4.21

『ガクドリ』

見ろと言われればはいと応えてその日のうちに実行できる暇人の為せる技で、江良圭監督『ガクドリ』をシネマロサさんのレイトショーで拝見。
まったくノーチェックだった作品で、劇場でポスターを眺めてもどうやらドリフトものらしいなってことしかわからず、何故これを勧められたのか私そんなに映画界の飛ばし屋キャラだっけかと不思議に思っていたのだが、始まってほんの数秒で納得。冒頭一分未満の自転車とスーパーのカートの疾走だけで昨日の107分は何だったのとショックな程爽快なスピード感、その後もほんとドリフとする車のように猛進する映画が面白くて楽しくて。頼む、頼むからここで切り返してくれと心の中で叫んでいた昨日の私にさようなら。観賞後家から徒歩圏内の劇場なのについタクシーで帰ってしまったのは映画のマジックかただの贅沢病か。
お話の内容は、どうやら実在するらしい「全日本学生ドリフト王座決定戦」に夢をかける若者たちのほろ苦い恋愛青春ストーリーとしか言い様がなく、でも深刻な事態が起きかけても次のシーンでは解決してるという『ローラーガールズダイアリーズ』 方法で進むからまどろっこしくなくて大丈夫。むしろスピードが速過ぎてついていけなくなる程だから(結局あの光の集団はキャバ嬢だったのよね…?あまりにあっさり収束するから不安になってしまった…)。火事の下りの強引さには笑った。人気仮面ライダーらしい主演俳優の、どこかで見たことあるようなコテコテの演技もうまく映画にハマってて良かったです。まあサークルのOB役がどぶろっくって時点でつまらないわけないんですけど。
いやでもマジで、見ててここまで気分が盛り上がるコメディでアクションな日本映画を最近のものでは本当に思いつかないぐらいの作品でございました。上映は22日金曜までだってよ。