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4.27

『わたしを離さないで』

衝撃の結末!みたいな宣伝をされてるけどだいぶ前に原作小説を読んでしまったので話の筋は知ってるんですよねと、マーク・ロマネク監督『わたしを離さないで』 を見に行ってみたら平日の午後だというのにかなりの客入りで驚いた。恐るべしル・シネママジック。
こういう湿度の低い冬の匂いがしそうな土地で端正な顔をした白人たちによる物静かな文芸映画ってものを久しぶりに見た気がするんだけど、ある程度具体的に終わりが見えている生という内容が、震災や原発事故の後だからかスーちゃんさんの遺書を読んだせいか、ただ淡々と語られてああ悲しいねで終られてもなあって感じがどうしても拭えず。限られた狭い世界でしか生きられない登場人物たちが例えまた戻ってくるとしても外に出る瞬間に感動したかった。でないとあまりにもほんとにただの無駄死にしか見えないんじゃないかしらん(でもこれすごいショッキングな内容として捉えられてるらしいけど、絶対近い将来現実に起こることだと思うんだけど。臓器提供のためだけのクローン人間)。改めて、「悲しきコピー・ロボット」は深い歌だったのだ。
キャリー・マリガンだのキーラ・ナイトレイだのと今ハリウッドで一番旬なイットガールが揃っても女校長を演じるシャーロット・ランプリング姐さんが全部持っていってたのがかっこよかったです。

渋谷がなんかいつもより浮かれてるなーと思ったら今週末から世間はゴールデンウィークだったのね。自分でもびっくりするくらい予定なし。別にいいけど。