『キラー・インサイド・ミー』
ただでさえ駅から遠い映画館に、辿り着くまで三度程デモに巻き込まれてあわあわしながらもなんとかマイケル・ウィンターボトム監督『キラー・インサイド・ミー』を鑑賞。
めっちゃ面白い!と思ったことはないのになんとなく気になるアイツと書いて監督と読むマイケルさんは、今回もなんて言っていいのやらと微妙な気持ちになる作品を作られて、テキサスの田舎街を舞台に善良な保安官助手が実は殺人鬼だったというバリバリの犯罪モノを狂ってるのに重いどころかどことなく飄々とした雰囲気を意識的に出してるとしか思えないのはやはり監督自身がイギリス人だからなのかしらん。時代の空気や物語の背景に興味のない感じ、主演のケイシー・アフレックの声の高さが更に拍車をかけてた気もしたけど気のせいかしら。それはそれで映画としては面白かったし、冒頭数分後に始まる暴力的なファックとそれ以降ただ主人公がドSの狂人だからの一点だけで進んでいく世界は見応え十分だったんですけどね。ボコられてしまうのが切ないけどジェシカ・アルバ&ケイト・ハドソンと私の二大お気に入り女優が出演してるのもよろし。臭いで浮気に気付くシーンには爆笑してしまいました。後から知った、ラストに流れるやたらと浮かれた曲の詳細にはかなりぞっとした。
上映後、柳下毅一郎&高橋ヨシキ&滝本誠氏による漆黒のトークショーを拝聴、ジム・トンプスンを読んだことがない無知さが悔やまれる内容で面白かった、のですが、終了後何故かその御三人&私という我ながら不思議過ぎるメンバーでユッケを求めて焼き肉屋へ。残念ながら生肉はさすがに自粛中だったけどみなさまのお話を聴いてるだけでお腹いっぱいになったのでしたとさ。もちろん肉も食べたけど。なんかごめん。
日々上達していくカーテン登りの術。マジやめて欲しい。