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5.19

『キッズ・オールライト』

昨日は、長年恐れていた関節リウマチ発症の宣告を遂に受ける。大好きな主治医(同じ病院内にいるのに入院中一度も会いに来てくれなかったけど…)に「膠原病の見本みたいな娘だね君は!」と言われたけど、あんまり嬉しくない。

本日は、美容師に丸投げしたらきのこの山みたいな髪型になってしまいなんかもう散々だわと落ち込みかけるもリサ・チョロデンコ監督『キッズ・オールライト』 を見たらこれがとても素敵な映画だったので、簡単に元気になった。
精子提供を受けて子どもを授かったレズビアン夫婦の娘と息子が遺伝子上の父親にコンタクトを取り出したことから微妙に変化が生じていく日常、家族とセクシャリティと老いと子どもの自立とと深刻な問題を扱いまくってるのにその全てが軽快だけど真摯に描かれていて(つい何度かホロッとしてしまった)、監督自身がレズビアンであり実際パートナーとの間に精子提供で生まれた息子がいるという事実がどこまで影響しているのか、映画の中の人物たちとの自分たちの人生にみんなが子どもみたくあわあわしてる姿をただ撮っただけですみたいな距離感が絶妙で。何度かふっとカメラが離れて家族を眺める瞬間が良かった。やたらとワインを呑みながら美味しそうなものを食べてるシーンが多いのも良かった。今回も惜しみなく乳首からベッドシーンまで披露するジュリアン・ムーアはやっぱり立派な女優だなと思った。「結婚」という言葉の使い方に引っ掛かりかけたけど、単にカリフォルニアでは同性の婚姻関係が認められてるんだっけかと途中で思い出した。
と個人的には大変気に入ったのだが、隣に座っていた若いカップルの女の子が何が気に食わなかったのか途中で突然席を立ち出しそのまま最後まで戻ってこなかったのが妙に引っ掛かっている。