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6.07

みな殺しの履歴書

ふらっと立ち寄ったギャルショップでオシャP風店員たちに囲まれ「おねーさんなんかちっちゃくて可愛くないですかー?!」と騒がれさすがに軽く動揺してしまった31歳は本日もシネマヴェーラさんで開催中の加藤泰傑作選に行ったとさ。
当たり前に、『みな殺しの霊歌』(66年)のもの凄いモノクロ画面と不幸せな若い男女の長い会話とデカたちのやりとりがたまらなくかっこよかったのですが、謎に包まれた連続強姦殺人事件の真相が、熟女に集団で弄ばれた青年がショックのあまり自殺して身内でも友人でもない男がその仇討ちを実行してたという脚本の展開に対する衝撃が大き過ぎて。男女逆なら映画でよくありそうな話だけど。結局はサイコなのか人情なのかそれすらもよくわからず、自分の男心の不勉強さを恥じた次第。
念願の『男の顔は履歴書』(66年)も、まったく医者に見えない安藤昇に衝撃を受けながらも、いやー三国人ってレイプから拉致から殺人からほんと悪いことする奴らセヨーと感心しながら、泣いた。敗戦直後日本への復讐に燃えるアジア人ヤクザとやられっ放しの日本人と寡黙で正義なお医者さんの現代と過去を巡るガチンコ過ぎる世界が、個人的にも色々感じることもあり、今見れてよかったなと思いました。菅原文太が狂ったように暴れまくる朝鮮人の役を演じるってのもすごい時代だなと思ったけど。超大切なオペの直前にエロ映像を思い返す男心はわかるようなわからんような。それにしても加藤監督は女を縛るのがお好きなようで。

もうこうなったらいまおかしんじ監督のジョナサンに対抗するくらいキリンシティに通ってやろうかと思っている今日この頃。