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6.26

金土日

金曜日は、五反田にて劇団ハイバイの「七つのおいのり」を鑑賞しました。相変わらず面白かったです。口元が性器似ネタがツボ過ぎて未だに思い出し笑いをしてしまいます。
土曜日は、有楽町にて開催中のフランス映画祭で上映されたオタール・イオセリアーニ監督最新作『Chantrapas』を鑑賞しました(一般公開は来年二月だそうです)。監督の自伝的映画というこの作品が素晴らしくないわけはなく、タバコを吸い無銭乗車する子どもたちの姿にただただ心を打たれ感動したのですが、上映終了後に行われたトークイベントで陽気に歌声を披露するイオセリアーニ氏を眺めてたら私は自分の人生でこれ以上理想の男性に出会うことはないんじゃないかと思えてきてちょっとブルーになってしまったりしました。今日知った清順監督のニュースにだいぶ励まされました。
日曜日は、寝坊だとか時間の勘違いだとかサザエさん的紆余曲折を経てギリギリ辿り着いた吉祥寺にて開催中の爆音映画祭でワールドプレミア上映された富田克也監督『サウダーヂ』 を鑑賞しました。普段映画館で見かけないような若者層で超満員の熱気の中イヤでも盛り上がるテンションを抱えての167分は意外な程あっという間で。山梨の甲府という日本の片隅で生きるしかない土方とラッパーとブラジル人とタイ人が、特に交差するわけでもなくただ唄ったり喋ったりする姿が繰り返されて積み重なってどうしようもないことになって。わかりやすい物語があるわけではないその時間、シャッター街をひとりラップしながら歩いても誰にも伝わらない、掘って掘って掘りまくってもブラジルなんかに辿り着けない。あの宮台真司にはさすがに笑った。でも77歳のおじいちゃん監督がグルジアで人魚と姿を消した翌日、日本の若者は縛られた両手を笑顔で振りかざしている姿を目撃、なんかかっこよくていいじゃないのとひとりでにやにやした。でも上映後打ち上げの席で中原昌也氏に「この映画最大の悪者はこの女だ!」と罵られてもその通り過ぎてまったく反論できなかった。秋頃渋谷ユーロスペースさんで一般公開予定なのでその際は是非みなさまも確認しに見に行ってみて下さい。