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7.23

『デビル』

とりあえず、ぽんちゃんは無事一時退院できました。4日間の入院でお会計の際さすがの私も一瞬動揺を隠しきれず(それでも国立病院なので安い方なのだとか)。みなさまも猫の癌にはお気をつけ下さい。

いつのまにやら東京中の映画館がTOHOシネマズ化してるんだと驚きながら、日劇さんでジョン・エリック・ドゥードゥル監督『デビル』を鑑賞。中途半端過ぎる上映時間だというのに予想に反して結構お客さんが入っていたこの作品は、『エアベンダー』の大コケによって監督生命の危機に陥っているらしいM・ナイト・シャマラン監督が若手支援のために始めた企画「ザ・ナイト・クロニクルズ」の第一弾とのこと。他人を支援する程余裕があるなら是非監督自身に新作を撮ってもらいたいところですがまあ。
原因不明の事故によって高層ビルのエレベーターに閉じ込められた五人の男女が停電によってエレベーター内が暗闇になるたび一人また一人と殺されていく、果たして犯人は…?というなかなかの今更感な密室劇で突っ込みどころも多々あるものの、緊張感を高めまくる音楽をガンガン使いつつ手堅い撮影と演出でさすがは最後まで飽きずに見ることは出来ました。シャマラン映画ではお馴染みの、どっかで見たことがあるけど名前とか全然わからんし的微妙なキャスティングも良かったです。おばあちゃんが立ち上がるところではさすがに笑ってしまった。
とは言え、何故こんな既に何度も同じような映画が作られているお話を今時大金をかけて作れるのかと考えてみたところ、シャマランさんの大好物である罪と罰と救済という要素が出てくることもあって、やっぱりアメリカにおけるキリスト教の存在って凄いんだなあと。密室殺人の謎解きとか以前にタイトルが『デビル』ですからね。詐欺も窃盗も暴力も嘘も殺人もすべて一緒くたに死に値する罪として扱う感覚はやっぱりちょっと理解できない部分がなくもない。アメリカではどのように見られたのかが少し気になりました。