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8.01

修羅雪姫日

なんとまあ実は今まで見たことなかった藤田敏八監督『修羅雪姫』(73年)&『修羅雪姫 怨み恋歌』(74年)を銀座シネパトスさんで開催中の梶芽衣子スタイルその魅力にはまる で初体験してみたよ(冷静に考えたら凄いダジャレですよね、このタイトル)。で、びっくりしたんですけど、一作目の二作目でこんなに毛色が違うとは知らなかった。上村一夫先生の原作そのままな雰囲気(劇中漫画も映るし)、降りしきる雪の中を親の仇を討つために刀一本で戦いまくる女殺し屋のフィクショナルな美しさがたまらない一本目に対し、明治の日本で既に修羅雪姫の存在が浮きつつある程の反骨映画な二本目。両方はちゃめちゃ面白くかっこいいもんでどっちがいいとは言えないが、『怨み恋歌』の伊丹十三と原田芳雄の兄弟ってのはだいぶ強烈だった。ワイルドでピュアな姿に涙。全裸で殺し屋修行する少女の姿も相当だったけど。大した台詞はないのに、目力だけで全てを語る梶芽衣子、19時以降の回におじさん客が一気に倍増も納得の魅力でございました。
とこんな素敵な映画が入れ替えなしの二本立てで映画の日だからなんと千円はさすがにお得気分だわと浮かれて帰宅したら福島原発放射能最高値ニュース、昨日のメルギブ兄さんマジ全然笑えないじゃんと震えた。