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8.31

『神様のカルテ』

うっかり入院で見逃した『白夜行』をこないだDVDで見てみたのですが全然駄目でがっかり、はて今回はと深川栄洋監督『神様のカルテ』 にチャレンジ、相変わらず色々気を遣って頑張って映画自体は器用にまとまってるのはわかるけど何この退屈感、ああ、そもそも医者としてエリートコースを選んで成功するか地元の病院でこつこつ頑張っていくかをうじうじ悩む若手医師の心の葛藤、ってまったく映画向きじゃない話だよなと。そのネタだけで120分以上はキツい。唯一ドラマ的な要素である末期がん患者の加賀まりこがいい子ちゃん患者過ぎて全部自分で解決(難病もの映画でラスト10分に感動の手紙を残して死ぬの禁止)誰か止める人いなかったの?ってくらいパーマヘアが浮きまくってる櫻井翔はただの主治医以上でも以下でもなく、普通に仕事してるだけの人でしかない(それでも一応重要と思われるシーンで悉く後ろ姿だったのは監督の演出か苦肉の策なのか…)。自分のことばっかじゃなくせめてがんを告知するときくらい悩んでよ。んでもってそれに輪をかけて宮﨑あおいのただ家にいるだけでしかない存在の意味不明さ(チラシにも「心を癒す、妻」とバカにした説明つけられてるけど)これじゃ本当にアフラックとオリンパスのCMのためだけに出演してるとしか思えずさすがに可哀想でした。この夫婦セックスしてたんかよとオチには驚いたけど。
他にも、あのダサ過ぎる共同生活のノリ(「姫」とか「ドクトル」とか呼び合いあうの)とか主演のふたりの喋り方とか色々イタい部分もあり、友だちが引っ越していく際に若い女に率先して「バンザイをしましょう」と言わせる感覚って何なんですかね。若い監督さんの仕事にしては残念感が残る。