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9.22

『ハンナ』

地震のときも昨日の台風のときもニュース見ながら本当に感心したんだけど、あんな混乱した状況で意地でも会社や家に戻ろうとする社会人のみなさんて真面目よね。無職的にはこんなときくらい居酒屋とかで事態が落ち着くまでダラダラしてればいいのにと思ってしまうんだけど。

大好きなケイト・ブランシェットが出ていると言うのでちょっと気になっていたジョー・ライト監督『ハンナ』 、意外と退屈せずに楽しめた。フィンランドの人里離れた雪山でひたすら戦う能力だけを父親に叩き込まれながら育った少女ハンナが16歳になり母を殺した宿敵を倒しに外の世界に出ていく。音楽がケミカル・ブラザーズだったり妙に気合いの入った長いワンカットがあったり、監督のかっこE映画撮りたい的色気がややむんむん過ぎると感じなくもなかったけれど、殺し屋ものとしても少女の友情ものとしても中々。いくらなんでもハンナちゃん強過ぎるんじゃないのと思った疑問もちゃんと解決してくれたし。『エッセンシャル・キリング』ばりの雪世界から突然砂漠のど真ん中に移動したりスリランカの街中に紛れたり、バカでかいコンテナも面白かったな。
クールにパーカーを着こなすハンナ役のシアーシャ・ローナンがなんとも不思議な顔をしててアクションもお上手で見てて飽きない。タイトスカートにハイヒールで冷酷なCIA演じるケイト・ブランシェット、狼の口から出てくる姿はかっこよ過ぎて笑ってしまうくらいだったけどよくこんな悲惨な役引き受けたなとちょっとびっくりした。エリック・バナが幸せな男を演じられる日は来るのだろうか。

ドラマ見たことないんで詳しいことはわからないけど『セカンドバージン』 の予告を見て思うのは、なんかもう、そんなに欲望丸出しにされても。