9.30
『うさぎドロップ』
私にとっては最早恐怖の対象でしかないんだけど芦田愛菜ちゃん、こういうのを本気で可愛いと言える人をある意味尊敬する。なので怖いもの見たさでSABU監督『うさぎドロップ』 に行ってみたらこれが意外と子どものうざい芝居が出しゃばらない映画で、まさかの、最後ちょっと泣きそうになってしまった。なんかごめん。かなりお久しぶりなSABU監督、こんな映画撮る人でしたっけか。
結構いいらしい原作漫画は未読だけれど前半が『天然コケッコー』風いかにも原作の面白エピソードを集めたエピソードの断片的な構成だったのが残念で、説明的な独り言を繰り返す主人公を、それでもイタくなく見せる松ケンはやっぱり器用な役者だなと感心するも、パンチパーマみたいな髪型に萌えきれず無念。全体的にも働きながら育児をすることや両親のいない子どもの問題などの核心部分がかなりスルーされてるけど、なんやろ、『ボーイズ・オン・ザ・ラン』といい単に私が可愛い男子が疾走してる姿に弱いだけなのか(大泉洋も走りまくってたけど、可愛くないし)しつこく繰り返される松ケンが女の子を抱きかかえながら保育園に向かってダッシュする姿が悪くなかった。苦手な香里奈の出番が少なかったのも良かった。出しゃばらないとはいえやっぱり愛菜ちゃんは立派な女だった。しかし昨日の映画もこれも、主人公の大事な想いを無理矢理ナレーションで入れる必要はまったくないと思うんだけど、なんでそんなことするのかしらね。言わなきゃ観客が理解できないと思われてるなら失礼な話だわさ。
予告で流れた「サラリーマンNEO」の「劇場版(笑)」というセンスに、虫酸が走るとはこういうことかと身を以て体感する。