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10.17

『ステイ・フレンズ』

まあ32年も生きてりゃ何が起こるかわからんもんで、残念だけど、ほんまヤマガタ行ってなくてよかった。
叔父のお通夜とお葬式は粛々と行われた、わけがなく、久しぶりに大集合した我が一族のクレイジーっぷりを改めて確認する貴重な機会でございました。とりあえず、在日丸出しの親戚連中(クローンみたいなパンチパーマのばあちゃんが4、5人いてややこしい)から50回くらい「もう結婚は諦めるからさっさと子ども産め!」と「ほんまにパパそっくり!」と言われた気がする。

そんなこんなで無事帰京、ほぼ一週間ぶりの映画には公開前から楽しみにしていたウィル・グラック監督『ステイ・フレンズ』 をチョイス。奇しくも主人公の素敵なビッチ、ミラ・クニスちゃんは『ブラック・スワン』でナタリー・ポートマンのライバル役を演じていたけれど、今作の内容はほぼそのナタリー主演のラブコメ映画『抱きたいカンケイ』にそっくり。気の合う男(『抱きたい…』は離婚間近のアシュトンくん、今回はジャスティン・ティンバーレイクくん)と恋愛感情抜きのセックスだけで関係を持つことは可能かというテーマに対し、『抱きたい…』は息子と父の関係を監督の実生活を彷彿させつつ現役バリバリの父の存在を自虐的に裏テーマとして語るのに対し『ステイ・フレンズ』は父親のアルツハイマーによって息子に感情の変化が現れ…、というゼロ年代のラブコメに関するガチな分析なんて誰も求めてないと思うので割愛しますが、やはりアメリカのラブコメは私を裏切らず、かなり良い映画だった。『抱きたい…』が基本的にLAでの物語なのに対しこちらはNYを舞台にしてるせいか全体的にナウなアッパー度が高く、心神深い彼女が初めてのセックスに愛がないことを誓うためiPadの聖書アプリを起動する(向きが定まらなくて難儀する)シーンではつい爆笑、あと、あの「HOLLYWOOD」での撮影も今まで見たことない感じでびっくりした。私は情緒不安定でも有能なヘッドハンティング業でもないけど、ラストのグランドセントラル駅でのダンス、やっぱりああいうのはグッとくるよね。でも基本的に会話シーンはこれでもかってくらい切り返し。
イカれたゲイの上司がウディ・ハレルソンってのもいいし、パトリシア・クラークソンの出てる映画はだいぶ打率が高いということにも気付けた。かなり引っぱるセックスシーンでもミラちゃんは乳首のひとつも見せてくれないのがやや心残りですが、お勧め。