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10.20

『人生、ここにあり!』

昨日は第三水曜日だもの。とは言え診察予約をブッチするわけにはいかず朝からせっせと大学病院に行ってしまったんですけど。そして夜は「家政婦のミタ」にハマったりしてたんですけど。誰か長谷川博己という役者さんにもうちょっと体にボリュームつけた方が絶対にいいと伝えて欲しい。

みなさん、イタリアって1978年に法律で精神病院が禁止された素晴らしい国だって知ってました?私は知りませんでした。なのでそんなイタリアの事情が気になってジュリオ・マンフレドニア監督『人生、ここにあり!』 を見てみた。
その法律(バザーリア法)が施行されて数年後を舞台に、病院が閉鎖されたとは言え引き取り手のない患者たちは結局病院みたいな施設に幽閉され続けてるんだけどそこに病気や治療にはまったく無知の労働組合上がりのおっさんがスタッフとしてやってきて彼らに働くことやお金を稼ぐことを提案し熱血に奮い立たせ始めは怖がっていた患者たちも最終的には床張りの仕事でみんな元気になるのだったという実話を基にしたお話がなんてことない作りに仕上がってるんだけど、泣いた。
長期にわたるオーディションでほぼ素人から選ばれたという患者演じる役者たちも中々良くて、自閉症役の人がホアキン・フェニックスみたいだなと思ってたらちゃんとそういう役回りで嬉しかった。薬を減らし心身共に元気になった患者たちがやらせろ一揆を起こすのも素敵だったけどワガママを言えば女性患者も参加して欲しかった。後半ちょっと話がとんとん上手いこと進み過ぎかなと引っ掛かりつつも、労働や女性問題に関する細かい問題にも丁寧に目配せしてる優れた脚本だなと感心、ツレがうつになったくらいで騒ぎやがって、なんでこの程度のことが日本では出来ないんだろうと鬱々。