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1.31

「ある女」

本日やっと鑑賞した劇団ハイバイ の最新公演「ある女」、演出家岩井秀人氏による公式HPの文章によると「何人かの不倫している人に話を聞かせてもらって笑っちゃうくらい興味深かったので、それを集めて一人の女の人の話しにします。(中略)人生はそういう、ちゃんとした時間の中と、ちゃんとしてない時間が交互にやってくるわけで、みんな、その狭間でウワーとなってるんじゃないかしら。」とのことで、その何人かのうちのひとりは私だったりします。ははははは。自分の過去がこんなに凄いお芝居に生まれ変わって、わたしゃ嬉しいよ。マジで。もちろん私はセックス講義には行ったことないけど。
年上の男性と不倫だと知らずに付き合っていた主人公、その事実が発覚してもずるずる続くその関係の中でだんだんプレゼントやお金をくれるようになった相手を思うばかり気がつけば売春する程に堕ちてしまってた、内容だけ説明するとかなりブルーな感じだしお芝居自体も今までのハイバイトはひと味違う怖さと真剣さがありつつもやっぱりゲラゲラ笑ってしまう面白さもありつつの。やっぱり個人的に俳優の平原テツさんがツボ過ぎる。
男女の関係と金銭と暴力の問題を、Wキャストの主演は女装した男性が演じるという、色々考えるべきことが山積の90分でした。でも途中から「ああこれは…」とひとり半笑いになってしまったりして、あんまり冷静に見れてなかったかもしれないので珍しく偉そうなことは言えない。しかしほんとに充実した演劇だったので、おすすめ。

直接面識はなかったけれど川勝正幸さんの訃報にさすがに動揺。90年代めちゃくちゃ影響を受けたし、ご本人は覚えてるわけないだろうけど高校生のとき梅田の映画館で上映されたアルトマン特集のトークイベントに制服姿で最前列にいた私をえらくいじってくれたという思い出が。東京に来たらいつかゆっくりお会いするのが夢のひとつでした。ご冥福をお祈りします。