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2.06

『J・エドガー』

めちゃくちゃ楽しみにしていたクリント・イーストウッド監督『J・エドガー』をやっと見たんですがね、やっぱり池袋は映画を見るのには向いてない場所かもしれない。とにかく隣の若者の自宅感覚な振る舞いが半端なく集中力削がれまくり、それでもさすがのイーストウッド先生で十分感動したんですけど。最近一番笑ったのは、某恐怖監督の『ヒアアフター』に不満な理由が「霊媒をわかっていない」だったことです。
それはともかく。エドガーではぴんとこないしフーバーと言われてようやくなんとなく知ってる程度のFBI初代長官知識での挑戦だったので話しについていけるかあまり自信はなかったのですが、まさかこんなに切ない恋愛映画だったとは。とにかくディカプリオと双子くん(違うけど)が出会った瞬間からふたりの姿しか目に入らなくなって、というかそれ以外のことがあまりにも速いもんだからついていくのにいっぱいいっぱい、なんとかラブストーリーの要素だけは拾えたけどという感じがなくもない。ハンカチのやりとりとかホテルでの喧嘩とか、美しい男同士にこんなことやられてときめくなって方が難しい話しだけどさ。
冒頭から老けメイクのディカプリオ、ちょっと声が高過ぎるなと思ってしまったけどすぐに慣れたからまあ良し。最近のマット・デイモンばりに名前の存在感を消せてたナオミ・ワッツが素晴らしかった。双子くん(アーミー・ハマー)は現実にもエドガーの標的にされるくらい有力なお家柄の御子息だそうで、確かに貧乏人からこの顔は生まれないわなと納得できた。マザコンのキチガイの権力者、って、石原慎太郎を映画化してもどうにもならないんだろうなあ。