2.21
デュラス1
最近起き抜けにTVをつけると流れてるあさげのCMのコピー、夜の女たちに喧嘩売ってんのかと苦情の電話かけたくなるのでやめてほしい。見通し暗くて悪かったな。
ってそんなことばっかぶつぶつ呟いてる馬鹿だからなのか、作家として名前くらいは知ってるけれども映画作品を見たことがなかったマルグリット・デュラス、本日のアテネフランセさんで初体験させて頂きました。行ってみたらばほぼ満席で、そんな人気監督だとの認識もなかったもんでびっくり。
で『インディア・ソング』(74年)と『ヴェネツィア時代の彼女の名前』(76年)を二本続けて鑑賞したのですが、これは二本セットで見るようにはじめから作られた映画たちなのか、インディア後のアイディアでヴェネツィアが生まれたのか。両作とも120分間違う映像が映し出されるけどDVDのコメンタリーのようなどこからか誰のものなのかかもわからない音声や音はまったく同じ。インドにあるらしいフランス大使館が舞台であることは共通してるんだけど、じわじわと現れる人物が存在する室内と廃墟となった建物と、そこで響く光や音や乞食女の笑い声の怖いくらい美しいこと。いやあ睡魔の襲撃にも負けず4時間続けて感動した。副領事が童貞なことをそこまでネタにしなくてもとちょっと可哀想になってしまったけど。
おかしなタイミングで流れる陽気な音楽にも心打たれたけど、この「インディア・ソング」という曲がやたらとエロくて、妙にドキドキしてしまったのは私だけなのだろうか。
見ながら、あああの作品はこれに影響を受けてたのかと幾つも思い浮かぶ映画があっただけに、今更過ぎる自分を恥じた次第。