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2.23

『なみのおと』

ガーデンシネマさんがなくなってからすっかりご無沙汰の恵比寿に久しぶりに向かい、開催中の第4回恵比寿映像祭 にて上映された、濱口竜介、酒井耕監督『なみのおと』を鑑賞してまいりました。
パンフレットの説明によると「東北大震災を忘れないため、映像により証言を記録する試み」とのことですが、映画の中にあの震災を具体的に思い出させるような街の映像やわかりやすい説明は一切なし。映されるのはただ被災したらしい姉妹や仕事仲間たちの会話、なんだけど、これがドキュメンタリー映画ではあまり見たことのないような真正面からの切り返しの連続で展開されるものだからちょっとびっくり(撮影のからくりは上映後のQ&Aで聞いて納得)、連れがいなくひとりで登場される方の話相手は監督たちでその監督たちの顔まで真正面から映るもんだからだいぶびっくり。みんなの顔から発せられる声の、これがまだ『なみのおと』で、次回作『なみのこえ』を準備中とのこと、大変楽しみ。
辛くて悲惨な体験談なはずなのに場内には笑いが起こることもしばしばあって、先に見た友人から「これを見たら結婚したくなるよ」と言われてたんだけど、その理由が少しわかった。ぼんちおさむ似のお父さんが情けないけどかわいーの。あと、ウチの姉妹もいい加減仲良くしなきゃなあと反省した。紙芝居の少女の名前はよしこ。

帰り恵比寿駅で突然、見知らぬジンガイに「100円チョーダイ!」と言われてびっくりし過ぎて「はい」って渡してしまったんだけど、何あれ。