2.29
『生きてるものはいないのか』
劇場映画は10年ぶりとのことで既に聰互時代の記憶も怪しい状態になりつつあるまま石井岳龍監督『生きてるものはいないのか』 を見てみました。原作は五反田団の前田司郎氏の戯曲とのことですが、そちらは未見。
不条理とも不謹慎とも本気ともギャグともとれる内容は、めっちゃ頑張ってエイリアンやら宇宙人やらを仕込んで人を殺すことに必死になってる最近のハリウッド映画に半笑いで喧嘩を売ってるようで、私は嫌いではなかった。山田太一先生がコメントしてるのは意外でしたが。がしかし、いかにも小劇場演劇っぽい(という勝手なイメージ)深刻な話のはずがいつのまにか脱線しまくってなんか笑えることになってる的会話が延々と続くという設定が映画に適しているかどうかは、だいぶ微妙だなと思ってしまった。会話劇でもなくドラマがあるわけでもなく、ポンポンとカメラを切り返ったり長回しってみたりおかしな音をつけてみたり色々工夫はされていたが、途中で飽きた(この内容で113分は長い)。そこからのラストへの展開が盛り上がるってのはわかるんだけど。
銃を使わず人を殺してみせる映画と言えば『ハプニング』を思い出しますが、色々比べて考えてみるとるとちょっと面白いかもしれない(でも面倒だから考えない)。
と映画館を出たところでばったり某監督さんと遭遇、やあやあちょっとビールでもと飲み屋に入り、無事終電前にはお別れしたはずなのに、私がべろべろで家に着いた頃(朝の8時)には大雪でびっくり。