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3.07

『おとなのけんか』

昨年の『ゴーストライター』の興奮も冷めないうちに新作が見れるとは、ロマン・ポランスキー監督『おとなのけんか』は噂に違わぬ面白さで満足。早朝から病院行ってぐったりした日に79分という短さも丁度よく。
子どもの喧嘩がきっかけでマンションの一室に集まった二組の夫婦の、始めは大人の会話だったやりとりがだんだんバカバカしい口論になっていって最後はみんな酔っ払ってぐだぐだ、レディースデーだからか9割女性客の場内はどっかんどっかん爆笑が起こる程大ウケ。旦那たちの喋り方やしょーもないプライド合戦も大いに笑えたけど、でもあのジョディ・フォスターが「良識的な行動」を座右の名にしてるような堅物な妻を演じてるって時点でそのブラックジョークに感動。直前に『タイタニック3D』の予告が流れてた麗しいはずのケイト・ウィンスレットの見事な嘔吐にも心打たれました。日本人の女優がやるわけないよなあんなこと。吐き気にはコーラって世界共通なんだとちょっと驚いた。
見ながら、ああいかにもニューヨークのインテリたちって感じの気取った雰囲気ねと思いもちろん舞台も一応ブルックリンになってたけど、そう言えばロマンさんて変態罪でアメリカ入国できないんですよね。わざわざアメリカ国外でこんな映画を作る意地悪さも含め、おとなっていやあねと思える正しい映画でございました。