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3.08

フランス女性監督特集1

女性監督特集、と言われればそりゃ行っとくでしょうとお久しぶりな日仏学院さんで開催中の「フランス女性監督特集」 にお邪魔。これが満席なんだから、やっぱり東京はすごい場所だなあと感心した。
本当にこっそり告白すると実はそこまで乗り切れなかった『あの夏の子供たち』だったミア・ハンセン=ラブ監督のデビュー作『すべてが許される』(06年)、フランス語台詞英語字幕だったせいとは思わないが、これも今イチ盛り上がり切れず。無職でヤク中のダメ男が浮気相手をオーバードーズで殺したりしてみるものの、どこまでも映画的にお上品な世界にあまり興味を持てなくて。所詮私にはポランスキーくらい下世話な世界が肌に合うんだわと自分の出自を恨んだりしたのですが、続けて見た最新作『グッバイ・マイ・ファーストラヴ』(10年)は、面白かった。
もちろん、きらきらと輝く水と風と赤いビキニと窓から現れるロミオや、瑞々しくて儚い十代の恋は眩しい程美しく、映画の中で長い年月が経ってるのにまったく変わらない役者たちという図々しさもとても良いと思ったし、父親の不在という共通テーマになるほどねとも考えたけれども、それよりも、こんなお話をあるあるネタと言っちゃどこかから怒られそうですが、主人公の美少女がどこにでもいるただの馬鹿女ってのが大変気に入った。やるよねこういうこと。だから最後の手紙を読んだ後の涙が、ああそれ要らん!とちょっと突っ込みそうになってしまったもののラストに元カレと行った旅行先に今の恋人と行ってくれて、ああやっぱりコイツ馬鹿だと安心。レーシック手術を受けた盲人映画、とひとりで呼ぶことにします。
上映前に挨拶なさってたミア監督ご本人は、長い脚が神々しいとても可愛らしい女性でした。

いやーでもやっぱりマイケル・ベイ監督福山雅治主演CMが気になって気になって。