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3.21

渋谷系

本日やっと行ってきましたよ、小沢健二「我ら、時」展覧会とポップ・アップ・ショップ。パルコ三階のイベントスペースで入場料千円って、結構あこぎなことやりまんなあと半笑いで向かったものの、写真と音響を使ったインスタレーションは中々面白く、納得。小沢くんはビデオカメラの代わりにカメラ(嫁)とテープレコーダーを持って世界中を飛び回ってた模様。ただ、平日の昼下がりだというのにかなりのお客さんで狭い通路はぱんぱん&みなさん作品の前に立ち止まって目をつむって別次元に行きがちだもんで真正面から見る聞くことは難しく、あまりいい鑑賞環境とは言えなかったのが残念。まあ仕方ないけど。
そしてやっぱり好きな男には貢いでしまう私の悪い癖が出て、さすがにこれは高くね?と思いながらも(せめてバラ売り希望)例のボックスセットを購入してしまった。せめて創作活動の足しになってくれればそれでいいの。

と、さらーっと光と音について考えたその足でシネマヴェーラさんでの映画史上の名作番外編 サイレント小特集Ⅸ に向かい、ジガ・ヴェルトフ監督『カメラを持った男(これがロシアだ)』(29年)を見て、冒頭数分で「うーわめっちゃわけわからん」という思いは映画が終るまでそのままに、そうかこれがロシアなのかとなんとか理解しようとするも終盤テンション上がり過ぎな感じにだんだん恐怖すら覚えて、面白いけどちょっと早く終ってくれないかなくらいに思ってしまったり、二本目のエルンスト・ルビッチ監督『思ひ出』(27年)では皇太子と一般女性のささやかな恋が、ほんとオザケンの曲のようなラブリーさで、ふたりが初めてキスするまでの横移動からのお花畑の嵐には胸キュン過ぎて足を組み替えてしまう程(『SHAME』参照)、でも物分かりのよ過ぎるラストは切な過ぎて胸が苦しくなったり。ルビッチが生きてたら結婚したかった。