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4.22

ゴダール1

とバカにまみれて踊り疲れたあとはたまには珍しくお勉強、ってことで、オーディトリウム渋谷さんで開催中のジャン=リュック・ゴダール+ジガ・ヴェルトフ集団WEEK に向かい、学生時代シネセゾンで見て以来くらいの『万事快調』(72年)ともちろん初見の『たのしい知識』(69年)を堪能。
『万事快調』、あの、ドリフの修学旅行設定にありそうな建物ぶち抜きのシーンはさすがに覚えてたけど、ラストのスーパーマーケットを舞台にした鬼の長回しはすっかり記憶から落ち抜けていて、今更めっちゃ感動してしまった。印象としてはもっとわかりにくというか個人的な手作り感の強い作品だったけれど今見直してみたらかなりしっかりがっつり商業的にというか一般的にわかりやすい映画だったのですね。誤解しててこめんなさいゴダールおじいちゃん。
『たのしい知識』、冒頭から、スタジオ内で辛うじて主演のジャン=ピエール・レオとジュリエット・ベルトの顔がわかるくらいの真っ暗なライティングの中で交わされるふたりの小難しい会話、そこに挟まれるどこまでふざけてんだかわからないポップな写真やゴダールさんのモノローグ、さすがにおじいちゃんと子どもをネタにした下りはちょっと声を出して笑ってしまったけれど、それ以外はもうこれは字幕を追ったところで理解できる世界じゃないなと途中で意味を読み取ることを放棄、なんかすごいことが起こってるなくらいの残念な感想を、終映後に行われた廣瀬純氏のトークイベントにより、今作と『中国女』の位置関係や、60年代後半におけるゴダールさんの毛沢東主義から始まる内的矛盾(多分)と自己批判(多分)、についてはぼんやりわかったようなうにゃむにゃ。廣瀬さんの手の振り方は皇族っぽい。