『ダーク・シャドウ』
昨日は内科(持病)、今日は皮膚科(突発的なでかいイボ。その場で麻酔かけられてオペられた)でぐったりしてしまった心に癒しを求めてティム・バートン監督『ダーク・シャドウ』 を見に行ってみたら、大正解。とにかくめちゃんこ面白くて、一気に元気になれました。
元ネタは70代に放送された人気ドラマらしいが詳しいことは全然知らず、だから、映画の脚本としては細かいところが適当過ぎるだろうと突っ込めなくもない部分がどこまで原作に忠実なのかはわからないけど、見てるうちそんなことはほんとどうでもいいと思えるくらい、ただ映画の楽しさに身を任せてしまった。
200年の時を経て現代(映画の中では70年代)に蘇ったヴァンパイアが、時代のギャップに戸惑いつつ、上手いこと周りの人と馴染んでいったり過去から怨念の続く魔女と戦ったり、そのすべてのバランスがあまりにも良くできていて、ついぼーっと見過ごしてしまいそうになったけれど、ふとこの完璧さはすごいんじゃないかと。あのエレクトーンとカーペンターズという洒落た音楽の使い方から激し過ぎるセックスシーンから相変わらず細かい美術のセンスの良さまで、もちろん小学生のとき『シザーハンズ』を見て以来ずっと好きではあるけれど、改めてティム&ジョニーの偉大さを再確認。炎の中で銃を構える女ってのも諸々テンション上がりまくり。
しかしティムさんは、本当に自分の妻以外の女の趣味が完璧で、シャネルの広告以外で久しぶりに見たエヴァ・グリーンの美しいこと。『ニューイヤーズ・イヴ』ではイタいおばさんにしか見えなかったミシェル・ファイファーまでもがかっこよくて色っぽくてびっくりした。クロエ・グレース・モレッツが何の必要もなく狼少女になっちゃうのはほんとに監督のクリーチャー好きな趣味なんだろうなあ。