6.11
『ケイト・レディが完璧な理由』
『ガール』もそうだったけど『SAX AND THE CITY』以降妙齢の女性をターゲットにした商品のロゴをとりあえずピンクのキラキラにするという安易な発想はもうやめた方がいいと独りごちながらダグラス・マクグラス監督『ケイト・レディが完璧(パーフェクト)な理由(ワケ)』 を見に行ってみた。
内容は完全に、サラ・ジェシカ・パーカー演じる主人公が『SATC』のキャリーとは真逆の人生を選んでいたらというもので、妻としても幼い子どもふたりの母としてもキャリアウーマンとしてもすべてを完璧に両立させようと奮闘する女性が描かれており、ここでもSJPはハイヒールで街を疾走しながらタクシーを捕まえるけれど目的地が180度違う。
作中出てくる、どんなに妻の方が忙しくても幼稚園のバザーに出すパイは母親が作るのとか姑のちょっとした嫌味とかがあまりにも旧態依然で驚いたんだけど、でもこれがアメリカの現実なのかと勉強にもなり。映画の中にあまりにも子どもを産まないという選択肢が存在しないことが気にならなくはないけれど、ここまで子どもを持つことの喜びを全面的に肯定されるとそれはそれで否定する気も起きないし、家族で見てるDVDは『ヒス・ガール・フライデー』だし、ハイウェイの空撮はあるし、これはこれでいいんじゃないかなと思えた。ケイトレディは最終的に、家族も仕事も諦めず相変わらずすべてを求めて生きていく、という、ごく当たり前の結論なのも良かった(オチ的に「完璧な理由」は死ぬ程頑張ってるから)。せっかくのボーリングシーンをもうちょっと頑張ってくれれば傑作なラブコメになってた予感。ケイトレディが使ってるマルベリーのバッグは私とおそろい。