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6.15

『ロボット 完全版』

177分という長尺に腰が引けてしまってたものの何とか最終日の最終回にシャンカール監督『ロボット 完全版』に滑り込んだら、同じようなことを考えてる人が他にもいたのか結構混んでた。高校生の頃友人たちとテアトル梅田で『ムトゥ踊るマハラジャ』を見に行って狂ったように笑ったのはいい思い出です。
映画の冒頭にでかでかと現れる「スーパースター・ラジカーント」(主演、とかではない)のクレジットから既に過剰、その後も、天才科学者と彼が作った高機能ロボット(スーパースターの一人二役)が最初は上手くやってたもののロボットが感情を持ちだし科学者の婚約者に惚れてしまったことから極悪ロボに変身してやりたい放題、の合間にスーパースターと絶世の美女(元ミス・ワールドだそうな。マジ綺麗)の歌と踊り(フルコーラス)がちょいちょい挟まれ、177分休む暇のないサービス精神にさすがは映画大国インドと素直に感心してしまいました。これ日本が勝手に編集した139分版だと絶対魅力が半減するので完全版がオススメ。インド映画のダンスシーンってもっと伝統的なものだった気がするのだが、今はジーンズ姿で浜辺で踊ったりテクノに合わせてロボットダンスしたり、色々するのね。
前半はラブコメ映画としても中々悪くなかったのにロボが悪くなってから(もみあげが稲妻型になる)アニメみたいになってしまって、フォーメーションモードに入ってからはCG担当者さんお疲れさまと思ってしまうような画面の連続になってしまったのはちょっと残念。でもロボのクローンが集まって巨大ロボを作ってしまうという発想には心底呆れつつも度肝抜かれた。最近じゃすっかり夢のマシンみたいなってるけどロボットの語源はチェコ語で強制労働ですからね。そりゃキレるよね。にしてもキレ過ぎやったけどね。たまにはこんなお祭り映画もよろし。