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6.18

『サニー 永遠の仲間たち』

丁度上映直前まで地元の友だちと夏の韓国旅行計画についてメールしてたからか、やたらと染みるものがあったカン・ヒョンチョル監督『サニー 永遠の仲間たち』、友情と暴力と乙女心に満ちた素敵な映画でした。日本で松嶋菜々子主演でリメイクすればいいと思うよ。
女子高時代の仲良し7人グループが、すっかり疎遠になった25年後、優雅な専業主婦や落ちぶれたホステスやとそれぞれ全然別の生活を過ごす中リーダー格だった少女が末期ガンに侵されたことをきっかけに再び集まろうとする、その過去と現代が笑い有り涙有りで交差する。舞台となってる青春時代が私の世代よりほぼ10年前なもので流れる音楽や時代背景がビンゴってわけじゃないけど、軍事政権下の民主化運動と同じくらい、十代の女の子にとって自分たちの縄張り争いが切実な問題なんだって感覚は万国共通、乱闘シーンがめっちゃかっこよかった。クロエのバッグって凶器になるよなと私も前から思ってました。細かいネタのセンスも良かった、病室でドラマ見てるシーンがだいぶツボ。
ちょっとセンチメンタルが過ぎて124分長いかなと感じなくもなかったけど、遺影の前で喪服姿で踊りまくる中年女たちのラストには涙を堪え切れず、 現代の主人公が過去の自分を抱きしめる瞬間もやばかったな。
過去と現代で合わせて14人の女優が出てくるんだけど、とにかく彼女たちがみんな素晴らしい。特にリーダー役。もちろん整形ネタも盛りだくさん。秀作揃いとは言え男臭さが満載だった最近の韓国映画の中では異色な印象ですが、一度はバカ丸出しの青春時代を過ごした人にはオススメ。10年後に見直したら多分もっと泣くんだろうなあ。