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7.26

JLG2

開演10分前に劇場に着いたらチケット売り場に行列ができていて、この暑い中やっぱり東京はおかしな場所だべと感心しながら二回目のホセ・ルイス・ゲリン映画祭 にて『影の列車』(97年)を鑑賞、したのですが、私これ事前になんの情報を持たずに見たので結構混乱してしまいまして。前半の古いフィルムやそれにまつわるアマチュア監督の諸々は事実と言うかドキュメンタリーでいいんですよね..?なんかこの監督なら実は全部作り話でしたってのも有りな気がして。
1930年代に撮られたそれはそれは古く傷ついたフィルムを元に、そこに映されたルノアールの映画の一部みたいな家族の姿を、現代の同じ場所でフィルムを回して、それはそれはロマンティックに幻想的に。現実か妄想かわからない世界、大好きなスタンダード画面に完璧としか言い様のない風景や光や風が続く時間にはもちろん感動しまくったけど、後半、ひとりの少女に映画が集中し出してから、ちょっとロマンが過ぎて半笑いになってしまった…(『シルビアのいる街で』を見たときも似たようなことを思ってしまった)。
しかしこれがほんとに貴重なフィルムだということは伝わった、はずだし、スペインには変なことをする映画監督がいるもんなんだなと非常に驚いたのでした。本当にぼろぼろのフィルムは上映するとなんか現代アートみたいになるんだということも初めて知りました。