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8.08

ドラゴン1

昨夜は、誕生日ウィークの幕開けに相応しく、父と会社の方たちによるお祝いパーティー。40人くらいのおっさんと中華料理を食いまくり、二次会のフィリピンパブでは遅くまでホステスのおねーちゃんらとカラオケなんか楽しんでしまったため、本日は夕方頃まで死亡。
なので夜になってようやくのそのそと起き上がり、オーディトリウム渋谷さんで開催中の濱口竜介レトロスペクティブにむくみまくりの顔で向かったら、満席の大盛況で何より。
拝見した『永遠に君を愛す』(09年)と『記憶の香り』(06年)は両方とも脚本が女性、両方とも監督の関西の落語家的ビジュアルからは想像できないような(失礼)繊細で美しい映画だった。
がしかし、『永遠に君を愛す』、 結婚式当日を迎えたカップルがある秘密を巡ってトラブル発生、見知らぬ他人や家族を巻き込んでひたすら展開される意味があるようなないような会話をまったく退屈させずに見せてくれる勢いにただただ感心しながらも、こんなこと言うとどんな女やねんと思われそうですが、個人的に背筋が凍るような内容だったため、どかんどかん爆笑が起こっていた場内の中ひとりホラー体験。変な感想でごめん。杉山彦々のピンクのポロシャツが妙にこたえた。ふたりの身長差がまたもう。かっこいい音楽、びしびし決まる画、めちゃくちゃかっこいいのはわかったのですが。
『記憶の香り』は、それこそ登場人物がほぼ幽霊のホラー映画だったけど、主人公のチャラ男キャラも面白く、怖いと言うより可愛らしくて切ない短編映画だった。誰が正常で誰が狂ってるのかわからない世界で、金木犀の香りだけが映画を繋ぐ、16ミリフィルムの映像もきれいで、大学院の課題とは思えぬ完成度、面白かったです。そしてこの二本は花嫁とナース、河井青葉のコスプレが堪能できる二本立てでもありました。