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8.26

『プロメテウス』

まあ笑えたからいいんですけどね、リドリー・スコット監督『プロメテウス』。人類はどこから来たのかという謎を巡る壮大な物語、ってか、単に詰めの甘いエイリアンのおまけ話にしか思えなかったこの緩さがどこまで本気なのか冗談なのか。私もあの社長みたいに一兆ドル無駄遣いしてみたいよ。そして映画自体も壮大な無駄遣いで、3Dである必要は一切なかったように思う。
前半はなんだか真面目っぽく宇宙船探索ものとして引っぱるものの、主人公の女が、人類の誕生について話してるときに突然自分は石女だと泣き出したところで「そんなこと今どーでもええわ!」と大爆笑してしまい、そこから、仲間が宇宙人に殺されてる最中に他の乗組員がみんなセックス中だったという展開やあの手術台のシーンに大いに笑わせて頂き。既にマイケル・ファスベンダーが登場するだけでちょっとウケてしまうってのもあったけど。あと、ヨボヨボの爺さん(誰か気付けなかった!)が宇宙服を着る姿もだいぶ新鮮でちょっと面白かった。
真剣に突っ込むのもどうかと思うが、冒頭の意味ありげな自殺(?)の意味がまったくわからない白皮症みたいな巨人が人類の起源だとしても、じゃあ彼らはどっから来たんだという誰もが抱く謎が放りっぱなし過ぎるし、ロボットなはずのファスベンダーくんがなんで突然ひとりの人間にだけ殺意を向けたのかも意味ワカメ過ぎた。マジであれなんだったの?
がしかし、今回も、シャーリーズ・セロン姐さんは登場シーンから期待を裏切らないドSの女上司役を完璧に演じてくれ、ボディスーツを着こなしながら火炎放射器をぶっ飛ばすお姿がかっこいいのなんの。確かにこれはアン・ハサウェイちゃんのような小娘には太刀打ちできない迫力で、それを見れただけでも良しとする。しかしまあトンデモ映画なことは確実。