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10.11

『最強のふたり』

フランスでも日本でもえらいヒットしてると聞いてエリック・トレダノ&オリヴィエ・ナカシュ監督『最強のふたり』 を見に行ってみたら、確かに平日の午後だというのにほぼ満席の客入りでした。
金持ちの障害者と貧しい黒人の青年が心通わす物語、ということで、もっとお涙頂戴な感動映画をイメージしてたのだけど、作品自体は意外と地味に、大袈裟な盛り上げポイントも特になく、結構淡々と過ぎていく感じがあって、こんな映画が国民的にヒットするってさすがフランスは大人な国だなあとどうでもいいことに感心したりしてしまった。日本だったらもっと下品にがんがん泣かすよねえ。特に面白いともつまらないとも感じなかったけど、まあこれはこれでいいんじゃないでしょうか。
でもやっぱり、そんな国でも未だにわかりやすい白人と黒人のイメージ、お金だけじゃなく学や常識レベルまでも持ってる者と持ってない者として描かれているという事実が、まあ事実なんだから仕方ないんだろうけど、もうちょっとなんとかならんかったんかなと見ながら辟易してしまった。クラッシック音楽とディスコ音楽の、どちらが正しいってもんでもないだろうに。
期待してた障害者ギャグもやっぱりおフランスな上品な笑いに留まっていて、まあこんなもんかと冷静に見てたのだけど、ほんとにわかりやすい、なんの驚きもないジョークに周りのお客さんは丁寧にウケてて、こういう人たちが24時間テレビのマラソンに涙したりするのかしら。